「Gomez 地方銀行サイトランキング2019」の発表について ~千葉銀行が昨年に続き総合第1位を獲得!~

2019年9月20日

中立的な第三者としての立場からEコマースや各種ウェブサイトの客観的な評価・比較を行うモーニングスター株式会社(以下、当社)は、「Gomez地方銀行サイトランキング2019」をGomezのウェブサイト(https://www.gomez.co.jp/)で発表しました。

インターネット利用の一般化を背景に、事業運営におけるウェブサイトの重要度は高まっています。更に、加速度的なスマートフォンの普及もあり、PC向けのウェブサイトだけでなく、様々なデバイスへの最適化、スマートフォン向けアプリのリリース、ロボアドバイザーを活用したシミュレーションサービス等、ウェブサイトの枠を越えた顧客とのコミュニケーションチャネルの形成が進んでいます。

当社は、地域金融の中核を担う地方銀行・第二地方銀行のウェブサイト、とりわけ顧客とのコミュニケーションの起点となるプロモーションサイト(ログイン前の一般ユーザー向けサイト)のユーザビリティやコンテンツを評価したランキング調査を毎年実施しており、今回で8回目の発表となります。当ランキングでは、「機能性・使いやすさ」と「商品・サービス情報の充実度」の2つの視点から構成される174の調査項目により当社のアナリストが評価を行い、総合的に優れた地方銀行サイトのランキングを決定します。

「Gomez地方銀行サイトランキング2019」総合得点上位20サイトは、以下のようになりました。

順位
得点
サイト名(運営会社名)
前回※
1位 7.93
千葉銀行
1位
2位 7.84
横浜銀行
2位
3位 7.83
北陸銀行
9位
4位 7.78
北洋銀行
3位
5位 7.60
伊予銀行
5位
6位 7.56
群馬銀行
8位
7位 7.49
山形銀行
15位
8位 7.40
きらぼし銀行
-
9位 7.30
東京スター銀行
18位
10位 7.28
第四銀行
4位
11位 7.07
京葉銀行
7位
12位 7.05
八十二銀行
21位
13位 6.93
常陽銀行
12位
14位 6.86
秋田銀行
25位
15位 6.80
足利銀行
26位
15位 6.80
千葉興業銀行
14位
17位 6.78
十六銀行
19位
18位 6.77
関西みらい銀行
-
18位 6.77
山梨中央銀行
11位
20位 6.61
武蔵野銀行
31位

※前回は2018年5月15日発表

カテゴリ別ランキング

機能性・使いやすさ

順位
得点
銀行名
1位
7.96
北陸銀行
2位
7.91
伊予銀行
2位
7.91
北洋銀行
4位
7.66
きらぼし銀行
5位
7.65
千葉銀行

商品・サービス情報の充実度

順位
得点
銀行名
1位
8.44
横浜銀行
2位
8.21
千葉銀行
3位
7.84
十六銀行
4位
7.81
八十二銀行
5位
7.70
北陸銀行

上位サイトの特徴

「Gomez地方銀行サイトランキング2019」の総合1位は、「千葉銀行」となりました。総合スコアは7.93点を獲得し、カテゴリ別では、「機能性・使いやすさ」で5位、「商品・サービス情報の充実度」で2位となりました。
充実した情報と、ナビゲーション、サイト内検索といった機能配置が全てのページにおいて考慮されており、視認性の高いデザインや自動入力機能の採用など細やかな改良も重ねています。前年に引き続き「分かりやすく使いやすい」サイトを総合的に高いレベルで実現しています。

総合第2位は「横浜銀行」となりました。カテゴリ別では、「商品・サービス情報の充実度」で1位となりました。
NISAや老後資金に関するコンテンツの充実やロボアドバイザーによるシミュレーションの提供など、商品・サービス情報やCSR関連情報についても充実が図られています。また、残高確認だけでなく、口座開設や決済アプリ「はまPay」など様々な機能を持ったスマートフォン向けアプリがリリースされており、増加するスマートフォンユーザーに対し、アプリならではの手軽にサービスを利用できる環境づくりが拡充されています。

総合第3位は「北陸銀行」となりました。カテゴリ別では、「機能性・使いやすさ」で1位、「商品・サービス情報の充実度」で5位となりました。
同一階層内での移動に重要となるナビゲーションの視認性向上や、お問い合わせ等の各種情報へのリンク配置が考慮され、全てのページからの動線が改善されました。更に表示速度が大幅に改善されたことが、ユーザーの利便性向上に貢献しており、これらが「機能性・使いやすさ」カテゴリの順位を大幅にアップさせた要因となっています。
また、既に導入されている「ロボアドバイザー」や「ライフプランシミュレーション」に加え、ユーザーサポートとしてチャット機能の導入など機能的なコンテンツが充実しており、ユーザー一人一人に対し最適な情報を提供できる仕組み作りがされています。

全体的な傾向

地方銀行・第二地銀(以下「調査対象行」)におけるウェブサイト改善の動きは引き続き活発です。
中でもスマートフォンやタブレットといったPC以外のデバイスへの対応が進められており、トップページのスマートフォン最適化はほぼ全行達成され、ウェブサイト以外でもスマートフォン向け専用アプリのリリース増加も顕著となっています。
しかしながら、スマートフォンに最適化されたウェブサイトの情報量がPCサイトと同等となっている調査対象行は、全体の4割に過ぎませんでした。また、リリースされているスマートフォン向けアプリの過半は「口座開設」はできるものの、「振込機能」以上を持つアプリは全体の僅か1割ほどと、昨年とほぼ同じ水準に留まったままとなっています。今後も情報最適化やアプリ機能の拡充など、多様化するデバイスへの対応がより一層進められることが期待されます。

今年の大きな注目点としては、ヘルプやサポート機能としてチャットツール、ロボアドバイザーによる投資シミュレーションやライフプランシミュレーション等、顧客それぞれの属性やニーズにより細かく対応できるサービスや機能の導入が急速に広がりを見せています。特にロボアドバイザーによる投資シミュレーションにおいては、調査対象行の過半が既に導入済みという状況でした。
このように従来は来店しなければ行えなかった詳細なライフプランシミュレーション等のサービスが、オンライン上で提供可能となり、幅広いユーザーに対する商品訴求が期待され、そのバラエティや操作性の重要度は高まりを見せています。
今後は単なる新コンテンツや機能の採用・提供で終わるのではなく、商品販売等につなげていくために、ユーザーがより快適に目的を実現できるように配慮したサイト設計が必要となってくるでしょう。

調査概要

調査期間
  • 2019年7月1日~2019年9月1日
  • ランキング結果は9月1日までの各社サイトに基づいています。
調査対象
  • 地域金融の中核を担う地方銀行と第二地銀(協会会員行)を対象とします。
調査範囲
  • ログイン前の一般ユーザー向けプロモーションサイトを評価対象とします。
  • ログイン後のインターネットバンキングサービスは評価対象外となっています。

評価方法

本調査では、「機能性・使いやすさ」「商品・サービス情報の充実度」の2つの切り口から設定された174の調査項目に基づいて当社のアナリストが調査を行います。主な評価内容は以下のとおりです。

カテゴリ名称
評価内容
機能性・使いやすさ

ウェブサイトの使いやすさを評価するカテゴリです。(1)メニューとナビゲーション、(2)コンテンツの使いやすさ、(3)デザインとアクセシビリティ、(4)安定性と信頼感、(5)情報検索とユーティリティ機能などが評価のポイントとなります。

商品・サービス情報の充実度

ウェブサイトの情報量を評価するカテゴリです。(1)インターネットサービス情報、(2)貯蓄性商品に関する情報、(3)投資性商品に関する情報、(4)ローン商品に関する情報、(5)会社・店舗・ATM情報などが評価のポイントとなります。