個人投資家がFX取引を行うに際して、従来は補完的な位置付けだったスマートフォンアプリですが、スマートフォン本体の性能向上に合わせて、その存在感はますます高まっております。

各FX業者の提供するアプリを調査する中で、その取引操作性の向上はもちろんのこと、豊富なテクニカル分析ツールの搭載やマーケット関連情報の拡充など、顧客利便性の充実化の進展には目を見張るものがありました。今後、デバイス端末が多様化・高度化していく中で、FX取引のツールの多種多様化も進み、個人投資家にとっての利便性は飛躍的に向上していくと思われます。

■SBI FXトレード

「総合得点」「アプリの使いやすさ」「安心感と信頼性」で第1位、「商品性と取引コスト」で第2位を獲得し、全体としてバランスのよいサービスを提供しています。口座情報画面では、資産評価額や預託金残高、証拠金維持率などの情報を常に表示し、ユーザーの使いやすさへの配慮がされています。また、チャート画面は2分割のほか4分割表示も用意しているほか、チャート画面内に注文入力エリアを表示できます。
そのため、ユーザーはチャートを見ながら取引をすることができ利便性の向上につながっています。なお、同社では本年リリースしたアプリと旧来のアプリとが併存している状況ですが、本ランキングにおいては本年リリース分を調査対象としております。

■Cymo (ワイジェイFX株式会社)

「総合得点」「アプリの使いやすさ」で第2位を獲得しました。メニューには、レート一覧やチャート、口座情報などを見やすいように整理されて常設されているほか、サブメニューでは、スワイプ機能を利用してページ移動ができるなどユーザーの使いやすさに配慮した構造になっています。また約定通知やレート通知サービスのほか、メールマガジンの配信を行うなど、豊富な情報を積極的に提供しています。

■DMMFX Trade（株式会社DMM.com）

「総合得点」「アプリの使いやすさ」で第3位を獲得しました。整理されたメニュー構造に加え、タップ領域を十分に確保し文字色と背景色のコントラストを十分にとるなど、情報の見やすさへの配慮が随所に施されています。また、デザインカラーセットを変更できるなどパーソナライゼーション対応をしています。

■外貨NEXT neo（株式会社外為どっとコム）

「商品性と取引コスト」で第1位、「安心感と信頼性」で第2位を獲得しました。初めてFXツールを利用するユーザーも迷わずに操作を進められるよう各画面の最初に丁寧な操作説明が用意されています。また、困った時に、電話問い合わせ窓口が24時間対応サービスのため、ユーザーは安心して使うことができ、アプリの信頼度向上につながっています。

■FX roid（GMOクリック証券株式会社）

一度ログインをすれば、次に使う際にはログインIDやパスワードを求められる事なく自動ログインされるため、手間が省けてユーザーの使いやすさの向上につながっています。

■LION FX（ヒロセ通商株式会社）

「商品性と取引コスト」で第3位を獲得しています。表示画面を豊富に用意されているほか、チャートも多数のテンプレート登録ができるなどパーソナライゼーションに対応しています。また、通貨ペア数の多さを誇っています。

■外為オンライン（株式会社 外為オンライン）

レート一覧には、ミニチャートが表示されるため、詳細画面を見る前に直感的に動きを察知することができ利便性が高い構成になっています。

■HyperSpeed Touch(株式会社マネーパートナーズ)

「安心感と信頼性」で第3位を獲得しました。取引画面では、最初の画面で操作説明があるので、初めてのユーザーも安心して使うことができます。また、アプリからもユーザーは自由にマニュアル参照をすることができるほか、問い合わせ先も明示していて安心して取引を行えるよう配慮されています。

本調査では、「アプリの使いやすさ」「商品性と取引コスト」「安心感と信頼性」の3つの切り口から設定された126の調査項目に基づいてモーニングスターのアナリストが調査を行います。主な評価内容は以下のとおりです。