ゴメス・コンサルティング株式会社

2010年3月18日
ゴメス・コンサルティング株式会社

「2010年3月 自治体サイトランキング」の発表について

ゴメス・コンサルティング株式会社(以下、ゴメス)は本日、「2010年3月 自治体サイトランキング」をゴメスのウェブサイト(https://www.gomez.co.jp/)上で発表いたしました。
今回が初めてとなるこの調査では、全国の自治体(市区町村)が開設しているウェブサイトの、使いやすさや情報の充実度を評価しています。「ウェブサイトの使いやすさ」と「情報の公開度・先進性」の2つの切り口から、ユーザーの視点に基づいて設定した約240の調査項目により当社アナリストが評価を行い、総合的に優れた自治体サイトのランキングを決定します。

いまや人口数百万人の大都市から数百人の村まで、全国の市区町村すべてでウェブサイトが開設され、様々な情報が発信されています。また、これまでの情報発信媒体としての役割に加え、電子申請や公共施設予約など、インターネットの双方向性を活用した行政サービスの拡充も進んでいます。より身近なものとなった自治体サイトですが、その使いやすさや情報量には自治体間で大きな差があるのが現状です。今回の横断的なランキング情報により、一般ユーザーの方々だけでなく、各自治体関係者の方々に対しても、現在の位置付けを確認するためのベンチマークを提供できるものとゴメスでは考えております。

【総合順位】

総合順位における上位20サイトは、以下のとおりです。

順位 得点 自治体名
1位 8.54 大阪市(大阪府)
2位 8.31 三鷹市(東京都)
3位 8.27 相模原市(神奈川県)
4位 8.22 神戸市(兵庫県)
5位 8.17 姫路市(兵庫県)
6位 8.09 立川市(東京都)
7位 8.07 大府市(愛知県)
8位 7.94 久留米市(福岡県)
9位 7.93 厚木市(神奈川県)
10位 7.91 練馬区(東京都)
順位 得点 自治体名
11位 7.91 広島市(広島県)
12位 7.89 江戸川区(東京都)
13位 7.87 いわき市(福島県)
14位 7.86 岡崎市(愛知県)
15位 7.85 所沢市(埼玉県)
16位 7.82 春日井市(愛知県)
17位 7.82 芦屋市(兵庫県)
18位 7.76 安城市(愛知県)
19位 7.73 板橋区(東京都)
20位 7.70 岐阜市(岐阜県)

※21位から50位までの順位は、ゴメスのウェブサイトをご覧下さい。

【カテゴリ別順位】

カテゴリ別順位における上位5サイトは、それぞれ以下のとおりです。

ウェブサイトの使いやすさ

順位 得点 自治体名
1位 8.66 大阪市(大阪府)
2位 8.63 越谷市(埼玉県)
3位 8.62 三鷹市(東京都)
4位 8.58 大府市(愛知県)
5位 8.58 芦屋市(兵庫県)

情報の公開度・先進性

順位 得点 自治体名
1位 8.41 大阪市(大阪府)
2位 8.32 相模原市(神奈川県)
3位 8.25 姫路市(兵庫県)
4位 8.13 神戸市(兵庫県)
5位 8.04 藤沢市(神奈川県)

【都市タイプ別ランキング】

政令指定都市や特別区など都市タイプ別順位における上位3サイトは、それぞれ以下のとおりです。

政令指定都市

順位 得点 自治体名
1位 8.54 大阪市(大阪府)
2位 8.22 神戸市(兵庫県)
3位 7.91 広島市(広島県)

中核市

順位 得点 自治体名
1位 8.27 相模原市(神奈川県)
2位 8.17 姫路市(兵庫県)
3位 7.94 久留米市(福岡県)

特例市

順位 得点 自治体名
1位 7.93 厚木市(神奈川県)
2位 7.85 所沢市(埼玉県)
3位 7.82 春日井市(愛知県)

特別区(東京都区部)

順位 得点 自治体名
1位 7.91 練馬区(東京都)
2位 7.89 江戸川区(東京都)
3位 7.73 板橋区(東京都)

【自治体サイトの現状】

現在、サイトの開設からすでに十数年が経過している自治体サイトの多くで、増え続けたコンテンツによる"継ぎ接ぎ"状のサイト構造が顕在化し、これがウェブサイトの使いにくさに影響しているケースが散見されます。さらに、一見使いやすそうなサイトでも、例えば、トップページのみのアクセシビリティ施策や、コンテンツページにおける難解な言い回しの頻出など、サイト全体のユーザビリティに一貫性がないケースもみられます。また、リニューアルによるインターフェイスの刷新で、ユーザビリティが向上したサイトであっても、肝心のコンテンツが見当たらない、または一般のユーザーには見当もつかない場所に用意されているといったケースも多くみられました。

【上位サイトの特徴】

最も高い評価となったのは、「ウェブサイトの使いやすさ」、「情報の公開度・先進性」の両カテゴリで第1位を獲得した大阪市のウェブサイトです。メニューページなどにみられる、「~をしましょう」や「~が必要です」といった、話しかけるような文言の使用や、文章中の単語をコンテンツページへのリンクとするなど、文言の見やすさ、読みやすさへの配慮が特徴的な自治体サイトです。こうしたリンクや文言への細やかな取り組みは、膨大なテキストで構成される自治体サイトにとって、使いやすさを向上させるための優れた事例といえます。

また、総合第2位の三鷹市や第3位の相模原市をはじめ、上位にランクインしたサイトの多くで目立ったのが、FAQ(よくある質問)コンテンツの充実です。ユーザーの利便性向上に加え、問合せの軽減といった運営者側のメリットも期待できるFAQコンテンツは、導入しているサイトこそ多いものの、実際には、数種類の質問と回答が掲載されただけのページから、FAQ内を検索できる多機能なものまで様々です。今回高い評価となったサイトのFAQコンテンツでは、質問の検索機能の充実のほか、アクセスランキングなどのより細やかな情報提供が行われています。

【調査内容】

【ノミネートについて】

上記の調査対象サイトについて、30項目(40点満点)による予備調査を行い、一定基準を満たす170サイトを最終ノミネートとしました。
ノミネート内訳:市138サイト、町11サイト、村2サイト、特別区(東京都区部)19サイト

【評価方法】

本調査では、1.「ウェブサイトの使いやすさ」、2.「情報の公開度・先進性」の2つの切り口から設定した合計239の調査項目により当社アナリストが評価を行います。カテゴリごとに算出した得点を基に総合順位を決定し、上位50サイトのランキングを発表しています。

カテゴリ名称 評価内容
ウェブサイトの使いやすさ 公共性の高いメディアとして充分なWebアクセシビリティが確保されているか、また、ユーザーを迷わせないナビゲーション設計となっているかなど、自治体サイトのユーザビリティを総合的に評価するカテゴリです。
情報の公開度・先進性 自治体の公式ウェブサイトとして充分な情報提供が行われているか、また、インターネットのメリットを活かした広報コンテンツや行政サービスが提供されているかなど、自治体サイトで提供されるコンテンツを総合的に評価するカテゴリです。

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