2007年8月29日
ゴメス・コンサルティング株式会社
「2007年8月 大学サイトランキング」の発表について
ゴメス・コンサルティング株式会社(以下、ゴメス)は本日、全国の国公私立大学が開設しているウェブサイトの充実度を評価した「2007年8月 大学サイトランキング」をゴメスのウェブサイト(https://www.gomez.co.jp/)上で発表いたしました。
【総合順位】
総合順位における上位20大学は、以下のとおりです。なお、第21位から第50位までの順位は、ゴメスのウェブサイトをご覧下さい。
順位 | 得点 | 大学名 |
---|---|---|
1位 | 8.34 | 中央大学 |
2位 | 8.21 | 広島経済大学 |
3位 | 8.16 | 同志社大学 |
4位 | 8.06 | 京都女子大学 |
5位 | 8.04 | 明治大学 |
6位 | 7.95 | 杏林大学 |
7位 | 7.93 | 中部大学 |
8位 | 7.88 | 立命館大学 |
9位 | 7.77 | 神奈川大学 |
10位 | 7.75 | 早稲田大学 |
順位 | 得点 | 大学名 |
---|---|---|
11位 | 7.71 | 明治学院大学 |
12位 | 7.70 | 工学院大学 |
13位 | 7.69 | 関西外国語大学 |
14位 | 7.67 | 大阪経済法科大学 |
15位 | 7.61 | 中央学院大学 |
16位 | 7.59 | 国際基督教大学 |
17位 | 7.57 | 京都工芸繊維大学 |
18位 | 7.51 | 神戸大学 |
19位 | 7.46 | 東京工科大学 |
20位 | 7.34 | 神戸学院大学 |
ブロードバンドが普及し、より多くのユーザーが快適なインターネット環境を享受できるようになる中、ゴメスが独自に実施した、大学のウェブサイト(以下、大学サイト)の利用状況に関するアンケート(※)によれば、受験生の86%が大学サイトを大学に関する情報の主な入手源としており、大学サイトは多くの受験生にとって重要な情報源となっています。
一方、大学側においては、大学全入時代の到来が迫る中、大学の価値・魅力を伝える上で、受験生にとって重要な情報源となっている大学サイトの更なる充実が求められています。
こうした状況において、積極的な情報提供を行い、動画やブログの活用など情報提供方法にも工夫を凝らした大学サイトが増加しています。また、誰もが大学サイトの情報を快適に利用できるよう、使いやすさ(ウェブ・ユーザビリティ)に配慮する大学も多数見られるようになりました。
ゴメスでは、このような大学サイトの状況を踏まえ、大学の魅力を伝えるために優れたウェブサイトを展開している大学について、ランキングを通じて紹介すべく、このたびの大学サイトランキングを発表することといたしました。また、今回のランキング情報により、これから積極的にウェブサイトを活用し、大学の魅力を伝えようとする大学関係者の方々に対して、現在の位置付けを確認するためのベンチマークを提供できるものとゴメスは考えております。
※「大学ホームページに関するアンケート調査」
実施時期:2007年8月2日~8月4日
方法:ヤフーバリューインサイトのインターネットリサーチサービス「DTR」を利用
回答者:300人。うち高校3年生225人、予備校生75人。
【調査内容】
調査対象 | 学生数が一定数未満である大学、一部単科大学(芸術系、体育系の大学)を除く国内の国公私立約450大学 |
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調査期間 | 2007年6月11日~2007年8月17日 |
調査方法 | 当社アナリストが実際のウェブサイトを閲覧 |
【ノミネート方法】
調査対象とした約450の大学について14項目からなる予備調査を行い、一定基準を満たす131大学(国公立35校、私立96校)を最終ノミネートいたしました。さらに最終ノミネート大学について、約180の評価項目で本調査を行い、上位50大学をゴメスのウェブサイトにて掲載しています。
【評価方法】
本調査では、1.「ウェブサイトの使いやすさ」、2.「情報公開度・先進性」の2つの切り口から設定した合計約180の調査項目により当社アナリストが評価を行い、カテゴリごとに算出した得点をもとに総合順位を決定しています。
カテゴリ名称 | 評価内容 |
---|---|
ウェブサイトの使いやすさ | 大学サイトの使いやすさを総合的に評価するカテゴリです。ユーザーを迷わせないナビゲーション設計、ウェブ・アクセシビリティ、情報の探しやすさ、レイアウトの統一性などを総合的に評価しています。 |
情報公開度・先進性 | ユーザーにとって有益な情報を公開しているかを評価するカテゴリです。また、単に情報を公開するだけでなく、公開方法に様々な工夫を施すことで、情報に付加価値をつけようとする大学の試みを、サイトにおける「先進性」として評価しています。 |
【カテゴリ別順位】
カテゴリ別順位における上位10大学は、それぞれ以下のとおりです。
ウェブサイトの使いやすさ
順位 | 得点 | 大学名 |
---|---|---|
1位 | 9.01 | 静岡理工科大学 |
2位 | 8.91 | 中央大学 |
3位 | 8.90 | 広島経済大学 |
4位 | 8.82 | 学習院大学 |
5位 | 8.80 | 中部大学 |
6位 | 8.77 | 杏林大学 |
7位 | 8.71 | 宮城学院女子大学 |
8位 | 8.71 | 江戸川大学 |
9位 | 8.64 | 関西外国語大学 |
10位 | 8.61 | 大阪経済法科大学 |
情報公開度・先進性
順位 | 得点 | 大学名 |
---|---|---|
1位 | 8.40 | 立命館大学 |
2位 | 8.00 | 同志社大学 |
3位 | 7.92 | 明治大学 |
4位 | 7.80 | 神奈川大学 |
5位 | 7.76 | 中央大学 |
6位 | 7.70 | 神戸学院大学 |
7位 | 7.57 | 京都女子大学 |
8位 | 7.52 | 広島経済大学 |
9位 | 7.51 | 早稲田大学 |
10位 | 7.48 | 神戸大学 |
【総評】
ユーザビリティと情報量のバランスが上位獲得の決め手に
本ランキングでは、「ウェブサイトの使いやすさ」と「情報公開度・先進性」の2軸から総合得点を算出しています。そのため、ただ使いやすいだけのサイト、情報量が多いだけのサイトでは、総合得点で高いスコアを獲得することはできません。トレードオフになりがちなこの2つの要素を高い次元でバランスよく満たしているサイトが総合順位において上位を獲得しています。
レイアウトの統一が今後の課題
情報の提供が主な役割である大学サイトにとって、サイトの使いやすさや、情報の探しやすさはウェブサイトの評価を左右する重要なファクターとなります。ナビゲーションや情報検索に配慮した大学サイトは多数見受けられますが、多くの大学サイトでは、トップページや入試情報ページ、就職情報ページにおいて、メニューやデザインなどのレイアウトが統一されておらず、ユーザーに大きな戸惑いを与えてしまっています。そのため、大学サイト全体のレイアウトの統一が、今後の課題のひとつといえます。
工夫を凝らした情報提供の方法
ブロードバンド環境の発展や、Web2.0の出現によって、数年前には実現できなかったようなコンテンツが大学サイトにおいても導入されるようになりました。動画配信による大学風景や講義内容の紹介、大学関係者によるブログ発信サービス、RSS(*)を利用した新着情報の提供など、工夫を凝らした情報提供の取り組みが各大学において行われています。
(*) webサイト上のコンテンツの見出しや要約、更新情報などの情報を構造化して記述するための文書形式の総称。「RSSリーダー」などに登録することで、登録元の情報が更新された際、自動的にその情報を取り込み参照することが可能になる。
「開かれた大学」への取り組み
入試情報や就職情報だけでなく、予算や決算などの財務情報の公開、また環境や地域連携、人権教育に向けた大学としての取り組みなどを外部に向けて公開する大学が増加しています。これらの情報の積極的な公開は、広く社会に向けて、「開かれた大学」を目指そうという大学の取り組みとして評価できます。
【上位大学の特徴】
総合第1位 中央大学
中央大学が総合ランキングで第1位を獲得しました。ウェブサイトにおいて全体的なレイアウトデザインの統一を図り、ユーザーを戸惑わせないサイト設計を行っている点が高い評価につながっています。また、ブログによる情報発信サービスや学部・学科診断サービスなど、他大学には見られない多様な差別化コンテンツを提供している点も特長のひとつです。
総合第2位 広島経済大学
総合ランキングで第2位を獲得したのは広島経済大学です。高いユーザビリティを実現しつつ、ユーザーにとって有益な情報を多数公開しています。特にウェブサイトの至るところにちりばめられた在学生のインタビューは、受験生が「なぜこの大学を選んだのか」、「この大学で何を学べるのか」をうかがい知る上で重要な役割を果たしています。
総合第3位 同志社大学
第3位は同志社大学です。ユーザビリティやアクセシビリティへの細かな配慮と、主に受験生に向けた様々な情報公開の取り組みがこの結果へとつながりました。特長的であるのは、豊富な入試統計データの公開で、競争率や合格最低点などのデータを2001年度から最新の2007年度まで、7年分に渡って公開しています。