2006年1月18日
ゴメス・コンサルティング株式会社

「2006年1月　IRサイト総合ランキング」の発表について

ゴメス・コンサルティング株式会社（所在地：東京都港区、代表者：西村　徹、以下ゴメス）は本日、主要上場企業がインターネット上でIR情報を提供するためのサイトを評価する「IRサイト総合ランキング」をゴメスのウェブサイト（https://www.gomez.co.jp/）にて発表いたしました。

個人の株式売買代金に占めるインターネット取引の割合は80％を超え、個人投資家の裾野が広がっています。インターネットは企業の投資家向け（IR）情報の収集を容易にする一方で、多くのIRサイトは依然として専門家向けの情報提供が中心であり、投資初心者や初めてその企業のことを調べようとする人々にとって「わかりにくさ」を感じさせるサイトが散見されます。
利用者層が広がるにつれ、ウェブサイトはそれぞれのユーザーのレベルに応じた的確な情報提供が不可欠になってきます。昨今はIRサイト改善の取り組みを行っている企業とそうでない企業の間に情報量や使いやすさについて顕著な格差が見られるようになりました。

このような現状を鑑み、ゴメスでは、当社が従来行ってきた業種別IRサイト・ランキングを発展・拡大させた「IRサイト総合ランキング」を発表いたします。財務情報の充実度を中心とした従来の評価基準に加え、
・個人投資家に対して財務情報を伝えるための情報提供とそのわかりやすさ
・株主・消費者・従業員など各ステークホルダーのために提供される会社情報とその内容の幅広さ
などもIR情報の重要な項目と位置付け、投資家に情報を提供するためだけのIRサイトの評価ではない、消費者や従業員、地域社会など、株主以外の多様なステークホルダーに向けた会社・IR情報伝達のためのウェブサイトとしての完成度を評価いたします。
ゴメスは今回のランキングにより、上場企業の会社情報・財務情報を発信する広義のIRサイトの充実度に対する一つのベンチマークを提供できるものと考えております。

【ランキング手法】

ゴメスの「IRサイト総合ランキング」の評価手法は以下の通りです。

2005年12月1日時点で東京証券取引所第一部に上場する1,667社の会社情報、IR情報を提供するウェブサイトを下記のような主要調査項目（約20項目）の有無を調査し、一定の基準を満たすサイトをノミネート。

＜主要調査項目＞

ノミネートサイトを約250の調査項目で評価し、以下の3つのカテゴリからそれぞれ算出した得点をもとに総合ランキングを決定。

• 「ウェブサイトの使いやすさ」・・・ウェブサイト全体のユーザビリティを評価
• 「会社情報ときめ細かな情報開示」・・・理念、戦略や組織といった会社情報に加え、各種情報の解説など、さまざまなサイト利用者を想定した情報開示のきめ細かさを評価
• 「財務・決算情報の充実度」・・・財務情報や決算情報などの充実度を評価

【総合順位】

「2006年1月IRサイト総合ランキング」の上位企業は、以下のとおりです。

順位	得点	サイト名(会社名)
1位	6.95	東芝
2位	6.12	NTTドコモ
3位	5.86	KDDI
4位	5.77	オムロン
5位	5.75	TDK
6位	5.71	ソフトバンク
7位	5.70	ミネベア
8位	5.65	カプコン
9位	5.63	松下電器産業
10位	5.61	東京ガス
11位	5.30	アサヒビール
12位	5.21	帝人
13位	5.19	野村ホールディングス
14位	5.17	日本電信電話
15位	5.16	大和証券グループ本社
16位	5.15	シャープ
17位	5.13	日本ユニシス
18位	5.12	三菱商事
19位	5.05	キヤノン
20位	5.03	日興コーディアルグループ

【総評】

環境対策や社会的貢献活動など、企業としての取り組みを伝えるコンテンツが増加傾向にあります。　　また、ランキング上位企業においては、個人投資家への情報発信として財務情報や事業情報をわかりやすくしたコンテンツも見られるようになってきております。その一方で、グラフを用いた財務ハイライトを掲載しているサイトは全体の40％程度にとどまるなど、情報の見せ方やわかりやすさに対する取り組みの企業間格差がますます顕著になってきています。

【ランキング・ノミネート企業一覧】

ランキング上位には入らなかった企業も含め、ゴメスの主要調査項目の一定基準を満たす優良サイトは、以下の53社となっております。

【上位サイトの主な特長】

1位　東芝

東芝がカテゴリ別ランキング「会社情報ときめ細かな情報開示」および「財務・決算情報の充実度」で二冠を達成し、総合得点でも第1位を獲得した。単純に財務情報が揃っているだけのIRサイトならいくらでもあるが、同社のように業績変動要因のポイントや個人投資家向け情報など、財務情報にあまり明るくない利用者にとっても理解しやすいような配慮もなされているウェブサイトは少ない。グラフや図表を活用したウェブサイト設計、定性・定量情報などの豊富な情報がバランスよく整理された同社のIRサイトは、総合第1位と呼ぶにふさわしい完成度である。

2位　NTTドコモ

NTTドコモは、情報量と使いやすさをバランスよく兼ね備えたサイトとなっている。財務情報から説明会や株主総会の動画配信といった基本的なIR情報、契約者数など業務データの月次開示情報、社長会見や各種発表会の動画配信などの詳細な情報開示のみならず、RSSのような最新技術やIRサイトトップページの自社株価表示といった先進的な取り組みも見逃せない点である。

3位　KDDI

KDDIがカテゴリ別ランキング「ウェブサイトの使いやすさ」で1位を獲得した。全体的なナビゲーション、テキストリンクや文字サイズ、動画ファイルなど、ウェブサイトとしての満たすべきポイントを押さえたサイト構成となっている。個人投資家向け情報も秀逸である。自社の強みから業界内でのポジショニング、業績の解説と見通しなど、わかりやすく説明された解説コンテンツも大きな評価ポイントである。

なお、この度の「IRサイト総合ランキング」の発表を受け、ゴメスが考える理想的なIRサイト像を示した上で、各ステークホルダーに向けたIRサイトの効果的な活用法をケーススタディとともにご紹介する「マルチステークホルダー対応時代のIRサイト活用戦略」セミナーを2006年1月20日（金）に開催いたします。詳細につきましては、当社ウェブサイト（https://www.gomez.co.jp/）をご覧下さい。

（ご参考）

「マルチステークホルダー対応時代のIRサイト活用戦略」セミナー
～投資家、消費者、社会、社員など多様な利害関係者へ向けた効果的な情報伝達手法とは～

日時	2006年1月20日（金）　14：00～15：30（開場13：30）
会場	東京都港区六本木1-6-1　泉ガーデンタワー 7階 コンファレンスセンター
受講料	無料
お申込	当社ウェブサイトのセミナー登録ページからお申し込みください。（事前登録制） セミナー登録ページはこちら

【ゴメス株式会社について】

ゴメスはインターネット上で提供されるサービスを中立的な立場から評価・分析し、インターネット利用者の利便性向上と、Eコマース市場の拡大に貢献するための情報提供や企業向けのアドバイスサービスをおこなう会社です。

お問合せ先
ランキングの内容に関するお問い合わせ リサーチグループ・アナリスト 篠田英実
セミナーに関するお問い合わせ 管理部 田中孝広

電話：03-6229-0813
FAX：03-3589-7965
Eメール　gomez-info@gomez.co.jp

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